日支の主張完全に背馳 聯盟解決の目算なし 1931/10/15

昨日の秘密会も無結果に終り 理事会事実上停頓す

【ジュネーブ十四日発聯合】十三日の公開会議を経た後の本日の聯盟理事会は事実上の停頓状態である。ブリアン議長がホテルに各国理事を招集して私的会合を行った結果宛然ホテル外交から始まったかのような観がある。この会合では米国代表の理事会参加案が可決されたがしかし、肝腎の問題については未だ何等の出路を見出した訳ではない。一方日本飛行機の爆弾投下はかなりの反響を与えては居るが、聯盟一般の空気は局部的問題を解決するというよりは寧ろ、全体としての日支関係解決に如何にして助力すべきかの根本的方針を主眼とすべき事に傾いている。聯盟は両国に直接交渉を勧めている訳であるが支那がこれに応じない現状において、他に更に適当な方法を発見せんとして苦心惨憺している有様である。故にもし直接交渉実現の曙光が見えれば聯盟としてはホッと一息つく訳である。

【ジュネーブ十四日発電通】別項午前中の非公式秘密理事会の内容につき確聞するところによれば日支紛争を如何に妥協せしむるかにつき各国理事間の協議の中心となったのは芳澤代表が「日本は満洲における軍隊撤退前に直接交渉を主張す」と宣言している点で、しかも支那代表は撤兵前の交渉に断然反対しているので形勢は一般に悪化しているものと観られている。

※讀賣新聞昭和六年十月十五日朝刊

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