三氏既に現地視察中
【ワシントン七日発聯合】米国政府は満洲事変の実情をワシントン政府に報告せしめる目的をもって事変の現地たる満洲訪問の代表委員を任命した。顔觸は左の通り。
東京大使館二等書記官 ローレンス・ソールズベリー氏
ハルビン総領事 ジョージ・ハンリン氏
奉天総領事 ミリー・マイヤース氏
これ等視察委員はいずれも既に満洲事変の現地にある。
日支両国政府とも委員派遣の承認済み やむを得ぬ処置と米国務当局釈明
【ワシントン七日発聯合】米国政府が満洲事変の現場視察委員を任命したのは去る九月二十八日の事で日支両国政府の承認を求めた後任命したものである。しかして南京政府は今回米国政府に対し調査委員の派遣方を要請せる通牒を送達して来たのであるが、別電委員の任命は同通牒接受以前のことに属している。南京政府よりの通牒は米国その他の諸強国にあてられたものと解されるが、右通牒は米国政府が既に処置を講じた事実を明らかに看過したものである。国務長官スチムリン氏は右に対する回答において
米国政府代表三名が既に現地にあり米国政府は事変に関する正確なる情報を入手せんことを欲するものである。
旨を指摘して居る。今回の視察員派遣に関し米国国務省当局は釈明していわく、満洲事変の視察委員を任命したのは十分な情報を得ることが困難な結果のやむを得ない処置である。日本政府は米国政府の視察員に対してはあらゆる利便をはかりこれを援助するにやぶさかならざる旨申し出て居る。視察委員は既に二日間奉天にあるが、いまだ国務省には何等な報告が入って居ない。今回の視察委員は調査員というよりも寧ろ報告者というべき性質のものてある。
※東京朝日新聞昭和六年十月九日夕刊

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